正直になれない大学生ブログ

趣味、鬱憤、等々つらつら書いていく。そんなブログ。

頭が良くなりたいと思う人への入門書

頭のよくなる本―大脳生理学的管理法 (カッパブックス)  林髞 (著)

 

 大脳生理学の応用として書かれたものが本書となる。中学生にもわかるように優しく書かれ(と著者は言っている)、入学試験を控えている人はもちろんのこと、生理学、医学、心理学を学んでいる人が読んでも新たな発見があるのではないだろうか。(前半生理学、後半心理学に近い)

 

 話題に入りやすくするために興味深い余談もあり、「気になったとこ読み」で進んでいくといつの間にか全てのページを読んでいることに気づく。「詳細は何ページ」という関連ページの記述が各所にあり、いろんなページに飛びながら読み進めていくことができる。

 

 五十音順索引あり。

 

目次
  1. 頭をよくする原理
  2. 頭を悪くする原因
  3. 頭の疲労度を考える
  4. 効果のある勉強・記憶法
  5. 生まれつきという悩み
  6. 性格も頭の働きのうち
  7. 頭が病気になったとき

 

眠る必要性

 簡単に説明すると、頭を働かせる際には、二つの物質(プラスとマイナス)を作る蛋白質(タンパク質)と、それに対する補酵素として、ビタミンBが必要になるのだという。そして、この二つの物質が作られるのが睡眠中だ。

 著者は、蛋白質とビタミンBを頭の栄養と例える。

 第1章に、1日の睡眠量はどれくらい適切かという問いが立てられるが、答えは、約8時間。つまり、正常に脳(厳密には大脳)を働かせるためには、約8時間睡眠を取っていれば充分となる。

 また、物質2つを作る際には、寝過ぎても寝過ぎることはないのだそうだ。

 

悟りを開け、ノイローゼを治せ

 おそらく著者が言いたいことの一番がこれ。ノイローゼ。

 ノイローゼとは、精神的な原因で生ずる神経機能の障害のことで、動悸や頻脈、震え、めまい、吐き気等の症状が表れる。

 著者は、字が二重に見えるようになってしまった青年を例にあげるのだが、その原因は、自分の成績が悪いことを隠すために身体(厳密には大脳)がこしらえた症状だった。以前紹介した宮崎音弥の『性格』にも、てんかん質の人がそのような症状を起こすという記述もあった。

 そして、ノイローゼの改善策をこのように述べて締めくくる。

 昔の人が座禅を組んで「悟る」という。座禅でなくとも悟るという経験をした人がある。それに似たものがあってはじめてノイローゼはなおる ものらしいと思います。

 いったい悟りというものは、あきらめでもあり、自己を知ることでもあり、欲を捨てることでもあるのでしょう。昔の偉い人はやはり欲があり、ノイローゼになり、そして自分で悟ったのではないでしょうか。悟りというのは、かならずしも宗教のことではない。日常生活でもふんだんにあることのようであります。

 

印象に残った言葉

「ぼんやりしているということは、何もしていないように見えるが、じつは、前と同じことを考えていることになるからです。ですから、同じ働きをやめないことになるのです。これに反して、別の働きをするということは、前の働きを完全にやめることになるのですから、前の働きについては、完全に休むことができるからです。」

 

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ISBNがない…。

 

今週読んだ本
  • 頭のよくなる本―大脳生理学的管理法  (カッパブックス)  林 髞 (著) -1960
  • 私は赤ちゃん (岩波新書)  松田 道雄 (著) – 1960/3
  • 性格はいかにつくられるか (岩波新書 青版 )  詫摩 武俊 (著) – 1967/8