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正直になれない大学生ブログ

趣味、鬱憤、等々つらつら書いていく。そんなブログ。

三段論法で説得力のある文章を

仕事文の書き方 (岩波新書)  高橋昭男

 
 最近古本に目をつけた。魅力はなんといっても安いこと。元は700円の本が100円だ。
 そんな古本の一冊目がこの本だった。
 
内容
 この本は、1997年に発行されてそれから一切改訂されていない。もちろん、文章にトレンドや死語などが変わってくるが、文章の書き方の基礎はそこまで変わらないものだ。
 仕事文、特にマニュアル文を書くことに重きを置いてあるが、汎用性のある文章の書き方も紹介されている。
 仕事文とは何かから始まり、文章の書き方やルール、そして他に気をつけるべきこと(著作権、誇大主張など)と進む。
 
良い文章、悪い文章の例をあげ、
  • なぜいいのか、または悪いのか
  • どう直せばいいのか?
  • このようなまちがいをくりかえさないためには?
の3点からアプローチしている。
 助詞の使い方や修飾語についてなど国語の教科書的な面もある。
 
わかりやすい文章とはなにか
 マニュアル文を書く上では、簡潔さや文の順番が重要だ。
 悪い例文と改善した例文の例があるので紹介する。
 
良い例
電気洗濯機を屋外に設置すると、雨にあたると電気系統に水が入り,感電の原因になったり、また屋外に放置すると、金属部分が錆びて、穴が空いてしまいます。かならず屋内でご使用ください。
悪い例
電気洗濯機は屋内でご使用ください。屋外に設置しないでください。屋外に設置すると、雨にあたり電気系統に水が入り,感電の恐れがあります。また長期間屋外に置くと,金属部分が錆びて穴があき,使用できなくなってしまいます。もし,このような状態になりましたら,御買上店.または当社各営業所にお問い合わせください。
 
 ほかに、わかりやすい文章を書くコツとしてして
  •  形容詞は具体的に、そして数値化する
  • イラスト等のビジュアル効果を狙う
なども紹介されている。
 
説得力のある文章を
 第7章では、説得力を増すための方法が紹介されている。
 三段論法を使うと説得力がさらに増すらしい。私は、恥ずかしながら、この歳で初めてこれを知った。
    たしかに、使いこなせれば、説得力のある文章が書けるようになると思う。
 
正しい使い方
煙あるところに火あり 大前提 植物は生物である
あの山に煙見ゆ    小前提 桜は植物である
故にあの山に火あり  結論  故に桜は生物である
間違った使い方
私は1日60本の煙草を吸う 大前提
私は健康そのものだ     小前提
だから煙草は健康にいい   結論
 
 この理論における間違った使い方の大前提を訂正すると、大前提を「毎日たくさんの煙草を吸うことは健康に不可欠である」とする必要がある。
 しかし、大前提には,真理または真理に近い事実を述べる必要があり、この場合、世界的なレベルでの事実が「タバコは健康に良くないこと」であるので正しくない。こういった部分が、三段論法の難しさである。
 
 ほかには、比較する数値をあげることや事実や経験を織り交ぜると説得力がある文章が書けるというような一般的なことも書かれている。
 
印象に残った言葉
 「時間の許すかぎり素読とリライトをくりかえすことが、文章上達の最短の近道である」
 
仕事文の書き方 (岩波新書)

仕事文の書き方 (岩波新書)